Case Report · No.2242

脊柱管狭窄症(手術後)80代男性の鍼灸症例

術後も両足先のしびれ・痛み・冷えが続き、入浴時のヒリヒリ感や歩行時の不安もありました。

医師の診断
術後4年・MRI異常なし
痛み NRS
100
しびれ NRS
100
記録
鍼灸 5〜20回目

※ NRS は患者さんの自己評価。個人の経過であり、効果には個人差があります。

執筆・監修: 高野義道(院長)/ はり師・きゅう師国家資格 / 免許取得33年・開業28年 / 症例報告

Chief Complaint

主訴

  • 部位両足先のしびれ・痛み・冷え
  • 症状入浴時のヒリヒリ感、就寝困難
  • 日常第1趾(足の親指)中心の痛み、踏みしめにくさ
Diagnosis

医師による診断名

MRI所見より、腰部脊柱管狭窄症の手術4年後・異常なしとの診断です。画像上の変化はない一方、神経症状が続いていました。

症例No.2242 来院時のしびれ・痛み・冷えの部位(背面と前面の模式図)
背面

両下肢下部のしびれ・痛み・冷え。腰部左側、仙骨上の疼痛。

前面

両下肢下部のしびれ・痛み・冷え。

首・肩

右側頸部の疼痛。

MRI

腰部脊柱管狭窄症の手術4年後・異常なし。

History

現病歴

術後、腰の痛みは消失したものの、両足先の症状が悪化し、日常生活と睡眠に支障がありました。

いまのつらさ

  • 両足先の冷え・しびれ、第1趾を中心とした疼痛
  • 夜、寝付きにくい。入浴時に足先がヒリヒリし、入浴後はすぐ冷える。
  • 歩行時、第1趾が浮いた感じになり、地面を踏みしめにくく転びそうになる。

背景・来院まで

  • 来院2ヶ月前に腰のMRI — 術後からの変化はないのに、症状だけ悪化が続く。
  • 歩行困難や冷えが一生続くのではと不安になり、当院へ。
  • 40代からスポーツ。退職後テニスで両膝がO脚 → 平成27年、左右人工膝関節。
  • 足親指付け根の違和感は手術前から。指先の冷えは平成20年頃から。
Treatment

鍼灸治療内容

医師の診断は術後MRI異常なし(原因不明の神経症状)。当院ではエコー画面を見ながら、筋・神経周囲へ鍼を届ける施術を中心に行いました。

腰椎・腰部

  • L2/3〜L5/S1 椎間関節 — 置鍼15分・温灸
  • 多裂筋・最長筋・腸肋筋 — 置鍼15分・温灸
  • 多裂筋・最長筋 — エコー下ファシアリリース・筋パルス15分
  • 腰部・下肢 主要経穴 — 置鍼・温灸

殿部・大腿(この症例で特に重要)

  • 梨状筋 — エコー下ファシアリリース・筋パルス15分
  • 殿部陰部神経近傍 — エコー下鍼・神経パルス15分
  • 殿部坐骨神経近傍 — エコー下鍼・神経パルス15分
  • 大腿後面上部1/3 坐骨神経近傍 — エコー下鍼・神経パルス15分

殿部陰部神経周囲のエコー鍼の考え方は、間欠性跛行の鍼灸でも説明しています。

その他

  • 下肢全体の主要経穴 — 置鍼・温灸
  • 置鍼中 — 遠赤外線照射の電気的灸頭鍼15分
Equipment

使用した機材

φ0.16×39mm / φ0.30×40mm(エコー時・JSP)
棒灸・円筒灸
通電
低周波通電装置 2Hz 15分
温熱
遠赤外線治療器 15分
エコー
Canon(旧TOSHIBA MEDICAL)Xario 100 Platinum Series
Course

経過

1回目以降の記録。NRS は「最大の痛み・しびれ」を 10 とした自己評価です。

  1. 1〜4回目

    変化なし。

  2. 5回目

    筋パルス・神経パルスを開始。治療翌日まで緩和。

    NRS 10→0
  3. 6回目

    神経パルスの刺激が足先まで届けば、NRS 10→0 が2日ほど続く。

  4. 8回目

    両足の冷えが少し良くなってきた。

  5. 12回目

    就寝中の痛みが和らいだようにある。

  6. 13回目

    手術前の調子に近づいてきた(手術後より手術前の方がマシだった時期もあった、との本人談)。

  7. 15回目

    しびれがだいぶ良い。

  8. 16回目

    足のしびれも調子よく、温泉に入ってもジーンとするのがまし。

  9. 19回目

    正月は痛み・しびれもなく過ごせた。

  10. 20回目

    治療終了。

    痛み・しびれ 10→0
  11. その後

    再発は認められない(記録時点)。

Note

症例について

当院で施術を受けられた1名の患者さんの経過報告です。

  • 症状の程度・体質・生活環境などにより、結果は人それぞれ異なります。
  • NRS は自己評価であり、検査値ではありません。
  • 同じ施術が、すべての方に同等の結果をもたらすことを保証するものではありません。

FAQよくある質問

この症例は、すべての方に同じ結果になりますか?
いいえ。ここに記載しているのは、当院で施術を受けられた1名の患者さんの経過です。症状の程度、体質、生活環境などにより結果は異なり、同じ施術がすべての方に同等の結果をもたらすことを保証するものではありません。
NRS 10→0 とは何ですか?
NRS(Numerical Rating Scale)は、患者さんご自身が「その時点で感じている最大の痛み・しびれ」を0〜10の数字で評価する方法です。10→0は、その方の自己評価で最大の痛みやしびれが10から0に変化した、という記録です。検査値ではなく、あくまで主観的な評価です。
宮崎で同じような症状を相談できますか?
はい。当院は宮崎市大塚台で、腰部脊柱管狭窄症(手術後を含む)のしびれ・痛み・冷えの鍼灸を行っています。くわしい説明は脊柱管狭窄症の鍼灸をご覧ください。ネット予約はTOPの空き状況から、初めての方は「はじめて」を選んでください。
院長 高野義道

執筆・監修: 高野義道

はり師(第102346号)・きゅう師(第102332号)国家資格 / 免許取得33年・開業28年

最終更新: 2026-05-29

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