Case Report · No.2017

頸椎症40代男性の鍼灸症例

寝違い後、左肩甲骨内側の痛みと左上腕〜左指のしびれ。整形外科・整体でも改善せず、当院へ来院しました。

医師の診断
頸椎症性神経根症
痛み NRS
100
しびれ NRS
100
記録
鍼灸 3〜20回目

※ NRS は患者さんの自己評価。個人の経過であり、効果には個人差があります。

執筆・監修: 高野義道(院長)/ はり師・きゅう師国家資格 / 免許取得33年・開業28年 / 症例報告

Chief Complaint

主訴

  • 部位頸部(首)、肩、左背部
  • 症状疼痛、左上腕〜左母指・左示指のしびれ
  • 日常寝返り時の瞬間痛、肩を回すと楽になる動作
Diagnosis

医師による診断名

頸部MRIおよびレントゲン所見より、頸椎症性神経根症と診断されています(C5/6に骨棘、椎間の狭窄など)。

症例No.2017 来院時の痛み・しびれの部位(背面と上肢)
背面

左肩甲骨内側、左肩の疼痛。

上肢

左上腕から左母指・左示指にかけてのしびれ。悪化時は左中指のしびれも。

レントゲン・MRI

頸椎症性神経根症。C5/6の骨棘・狭窄。

History

現病歴

寝違いをきっかけに左肩甲骨内側の痛みが強まり、整形外科・整体でも改善が乏しく、しびれが残ったまま当院へ来院しました。

いまのつらさ

  • 左肩甲骨内側の鈍い痛み。激しいときは肩を回すと楽になるため、その動作をとる。
  • 痛みが強いほど、左背部付近のゴリゴリ音が増える。
  • 寝返り時に左上腕外側へ「ズキっ」と1秒ほどの瞬間痛。立位では左前腕下半分から左母指・示指のしびれ。悪化時は左中指のしびれも。

背景・来院まで

  • 半年ほど前に2回続けて寝違い → 左肩の違和感。3か月後、左肩甲骨内側の痛み。
  • 整形外科で首のレントゲン — C5/6が狭い、骨棘。けん引・SSP・干渉波など2か月、あまり変わらず
  • 別院でレントゲン・MRI — 頸椎症性神経根症(左上肢のみの症状)。加療しても改善せず。
  • 整体で「4回位で良くなる」と言われ1か月半・10回 — 特にしびれに変化なし → 当院へ。
Treatment

鍼灸治療内容

医師の診断名(頸椎症性神経根症)に基づき、当院ではエコー画面を見ながら、見えた筋・筋膜・神経周囲に鍼の先を直接届ける施術を中心に行いました。観察だけでなく、画面で確認しながら鍼を進めるところまで一体で行います。

頸椎・神経出口

  • C4/5〜C7/Th1 椎間関節 — 通電置鍼1Hz・15分・温灸
  • C5/6 — この症例で特に重要
  • 最長筋乳様突起停止部 — 置鍼・温灸

腕神経叢・左背部(エコー下・この症例で特に重要)

  • 前斜角筋・中斜角筋間 腕神経叢 — エコー下ファシアリリース・置鍼15分・温灸(C6頸神経が特に重要)
  • 左背部 最長筋 — エコー下ファシアリリース・置鍼15分・温灸
  • 左背部 上後鋸筋トリガーポイント — エコー下ファシアリリース・通電置鍼1Hz・15分・温灸

背部では、エコーで肺までの距離を確認し、安全な深さで筋をとらえて鍼を届けます。くわしい考え方は肩甲骨内側・安全な刺鍼をご覧ください。

上肢・頸肩・肩甲骨

  • 上肢の主要筋 — ファシアリリース・置鍼・温灸
  • 頸肩部の主要筋 — ファシアリリース・置鍼・温灸
  • 肩甲骨に付着する主要筋 — ファシアリリース・置鍼・温灸
  • 置鍼中 — 遠赤外線照射の電気的灸頭鍼15分
Equipment

使用した機材

φ0.16×39mm / φ0.20×39mm / φ0.20×40mm(エコー時・JSP)
棒灸・円筒灸
通電
低周波通電装置 1Hz 15分
温熱
遠赤外線治療器 15分
エコー
Canon(旧TOSHIBA MEDICAL)Xario 100 Platinum Series
Course

経過

3回目以降の記録。NRS は「最大の痛み・しびれ」を 10 とした自己評価です。

  1. 3回目

    左肩から左指のしびれはあるが、それ以外は調子良い。

  2. 5回目

    これまで痛み止めが効かなかったが、鍼治療で改善してきたためか、整形外科の痛み止めが効きだした。

  3. 7回目

    朝の「キリッ」とする痛みが緩和し始めた。

  4. 8回目

    「ズキズキ」する痛みは楽になってきたが、しびれは残る。痛みの中心が左背部から左僧帽筋上部線維へ移った。

  5. 9〜10回目

    痛みは和らぐが、我慢して仕事をすると増す。10回目、痛みの強い場所が再び左背部へ。

  6. 11〜13回目

    左上腕の痛みが少しずつ緩和。12回目は4日間調子よかったが夕方にリバウンド。13回目、母指・示指のしびれは残るが「ビリっ」とした痛みは「ジュワー」程度へ。

  7. 14回目

    前回治療後数日楽だった。

    NRS 10→6
  8. 15〜16回目

    左背部の疼痛が一時的に緩和。肩回旋時の「ゴリゴリ」音も減少。16回目、左背部の痛みに10→0の時も出てきた。

  9. 17〜19回目

    全体的に回復を実感。19回目、左上肢のしびれもかなり減り、日常生活が楽に。

  10. 20回目

    症状改善のため痛み止め服用を中止。飲まないと少し痛いが、初回と比べて

    NRS 10→2
  11. 20回目後

    お電話で、痛み・しびれとも10→0との報告。治療終了。

    痛み・しびれ 10→0
  12. その後

    再発の心配時は再度来院する予定だったが、記録時点で再発は認められない。

Note

症例について

当院で施術を受けられた1名の患者さんの経過報告です。

  • 症状の程度・体質・生活環境などにより、結果は人それぞれ異なります。
  • NRS は自己評価であり、検査値ではありません。
  • 同じ施術が、すべての方に同等の結果をもたらすことを保証するものではありません。

FAQよくある質問

この症例は、すべての方に同じ結果になりますか?
いいえ。ここに記載しているのは、当院で施術を受けられた1名の患者さんの経過です。症状の程度、体質、生活環境などにより結果は異なり、同じ施術がすべての方に同等の結果をもたらすことを保証するものではありません。
NRS 10→0 とは何ですか?
NRS(Numerical Rating Scale)は、患者さんご自身が「その時点で感じている最大の痛み・しびれ」を0〜10の数字で評価する方法です。10→0は、その方の自己評価で最大の痛みやしびれが10から0に変化した、という記録です。検査値ではなく、あくまで主観的な評価です。
宮崎で同じような症状を相談できますか?
はい。当院は宮崎市大塚台で、頸椎症を含む首・肩・背中の痛みや上肢しびれの鍼灸(エコー画面を見ながら鍼を届ける施術)を行っています。くわしい説明は肩こり・首こりの鍼灸をご覧ください。ネット予約はTOPの空き状況から、初めての方は「はじめて」を選んでください。
院長 高野義道

執筆・監修: 高野義道

はり師(第102346号)・きゅう師(第102332号)国家資格 / 免許取得33年・開業28年

最終更新: 2026-05-29

宮崎で、頸椎症による首・肩甲骨内側の痛みや上肢のしびれでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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