高野鍼灸リラクセーション

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肩こりからも起こる頭痛・片頭痛・自律神経の鍼灸

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約 1 分

このページは、論文「頭痛に対する鍼灸治療の効果と現状」による医科学的データと当院の患者様カルテデータを基に作成されています。

執筆:高野義道
保有資格:はり師免許(国家資格)、きゅう師免許(国家資格)
学位;学士(鍼灸学)

「頑固な肩こり」に対して「最新の画像解析技術+従来の刺鍼技術」を組み合わせた、世界でも新しい鍼施術をお伝えします。

普通の肩凝りの筋肉も当然施術するのですが、ここでは頑固で施術の※1難しい(危険な)部位だけど、ここを施術しなければ頑固な肩こりの緩和は難しい筋肉、筋膜、ファシアのリリース方法です。

この施術方法と理論はまったく新しい治療方法であり、もはや今までの東洋医学ではなく「現代医学に取り入れられた東洋医学の刺鍼技術」と言った方がわかりやすいかもしれません。

頑固な肩こりを引き起こす筋肉や筋膜、その他ファシアと呼ばれる結合組織の折り重なった部位を「超音波エコー」で発見し、目視しながら徹底的に鍼で施術します。

そんな、頑固な「肩こり」を、エコー画像下にリアルタイムに鍼施術しているところをご確認ください。 ※1 超音波エコー画像観察装置(高精細画像を描出できる高位機種)を使用しますので安全に施術できます。

ニュース

「肩こり」や、「首肩の筋緊張」などと関連する「片頭痛」や「筋緊張型頭痛」に対する鍼灸施術は、

有効である。

という論文が発表されました。

参照元
頭痛に対する鍼灸治療の効果と現状
全日本鍼灸学会誌,2014年64巻1号,p18-36
頭痛に対する鍼灸治療の効果と現状 論文取得

注意事項

このページは現在執筆中です。まだ、推敲も済んでいませんので、誤字脱字、わかりにくい文章などがあります。

また、具体的な施術方法も公開していませんが、いずれ公開いたしますので、

こうご期待!!

ご了承の上、お読みください。

鍼灸師・高野義道

頑固な肩こりになる理由

1.なぜ肩こりになるのか?

それは筋肉の血液循環が悪くなるからです。

仕事やスポーツのし過ぎや、ストレスがかかりすぎると自律神経の交感神経という神経の機能が優位になります。また、冷えも交感神経を優位にさせます。

交感神経は、血管を収縮させる作用のある神経なので、過度に交感神経が優位になるような状況に身を置いた場合、筋肉の血管が長期の収縮傾向に至り筋肉への血液供給量が減ります。つまり血行が悪くなるのです。

例えば、書類作成などの急ぎ仕事でストレスがかかる上に、表計算や文章作成など、首・肩・背中・腕などを固定して長時間作業するので血行が悪くなり、筋肉の周りを覆っている筋膜の動きも悪くなることで、筋肉が固くなるという現象が起こります。

こうして肩こりが発生するのです。

肩こりをセルフケア的に解消するには、肩や首が疲れたなと思った時に、お風呂でよく温めたり、軽くストレッチやマッサージをしてあげても良いかもしれませんが、頑固な肩こりの場合は、筋膜の癒着が簡単に取れないので、癒着した肩の内部に鍼を刺入したり、病院であれば注射をしてもらうなどの対処が必要になることもあります。

2.頑固な肩こりはなぜ簡単に解消しないのか?

それは、疲労が蓄積したままほったらかしにしたり、セルフケアやマッサージをちゃんとしている人でも少し不十分であったり、消炎鎮痛薬「いわゆる痛み止め」ばかり飲んで血管を収縮させ続け、結果として体を冷やし続けてしまうなどが原因かもしれません。消炎鎮痛薬は、「消炎」というだけあって炎症を抑えて痛みをとる「冷やす」という意味合いも含んでいると思われるからです。

また、強いマッサージでも、肩こりを慢性的に悪化させることもあります。

なぜなら、強いマッサージをすると筋肉に存在するカルシウムイオンの袋である「筋小胞体」を多量に破壊してしまい。カルシウムイオンが放出されっぱなしになりなってしまい、筋肉が収縮したままになってしまいます。

カルシウムイオンは、筋肉を動かすために絶対に欠かせない物質で、収縮が終了すると次の収縮に再利用させるために筋小胞体に回収されます。

なお、予期しない激しい動きや強い衝撃、それに強いマッサージを行うと、広範囲の筋損傷と同時に筋小胞体を破壊しカルシウムイオンを放出させ筋肉をより固く広範囲に収縮させることで、身を守ろうとします。つまり筋肉を収縮させることで、関節の動きすぎによる脱臼を防いだり、鎧になることで内臓などの大事なところを守ったりするのです。事故などが起こった時にはこのような反応により命の危機を回避したりするのですが、カルシウムイオンを回収しても筋小胞体自体が破れているためすぐに漏れ出てしまい、結果として必要なエネルギーであるATPを浪費し枯渇させ、持続的収縮と筋膜同士の癒着(ファシア癒着重積)を継続させてしまいます。これが肩こりを頑固にさせる一因となるのです。

さらに固くなったコリ(ファシア癒着重積)を解消させようと、ストレッチなどで無理に動かしすぎると、固着した部分のさらなる損傷を招きます。そうすると残存もしくは修復された筋小胞体が再度損傷しカルシウムイオンが放出されます。一方、放出されたカルシウムイオンはATPを使い回収されますが、持続的収縮が起きている状態ではすぐにATPが枯渇してしまい、結局カルシウムイオンが回収されることもできなくなり、完全なる悪循環に陥り肩こりはますます悪化していくのです。

強いマッサージを好んでいる人の中には、「金づちでたたいても効かない」という人がいますがそれは当然です。なぜなら肩が鎧化してしまっているのですから・・・。

そうして、最終的にはカルシウムが沈着し、肩関節を凍結させてしまう石灰沈着性腱板炎のような辛すぎる症状に発展してしまいます。

3.なぜ頑固な肩こりで頭痛が起きるのか?

それは、こり固まった筋肉により、頭に行く神経や血管が圧迫されてしまうからです。

なぜなら、神経や血管は、筋肉と筋肉の間を走っていますので、筋肉がこりすぎると神経や血管を圧迫し、神経伝導の状態が悪くなり、また、首から上の血行不良も生じさせ頭痛を起こさせるのです。

片頭痛の例)肩がこりすぎて、頭痛がしているようなときに、仕事が忙しいというなど理由で、薬も飲めずにほったらかしにしていました。

そのうちに頭痛が治まることを祈りつつ耐え忍んでいるうちに、目の奥に違和感が生じ、頭痛も脈を打つようなものに変化し、また、吐き気もしだし、ついに吐いてしまいます。脈打つ前に嘔吐するともありますが、今回は、頭痛が脈打ちだした後に嘔吐しました。

そして、あまりにも辛いので普通の鎮痛薬を飲んでみますが全然効かず、最後に仕方がないので頭がガンガンしているのにお風呂で温めれば治るんじゃないかと入ってみたところ、ますます悪化し、再度嘔吐してしまいました。

翌日病院を受診し、今回の頭痛を説明したところ、普通の鎮痛薬ではなく、トリプタン製剤という血管拡張型頭痛(片頭痛)に効く薬を処方されてしまいました。

と、とんでもなくつらい状態に至ってしまうのです。

上記のような状態を順を追って説明しますと、

まず首肩の筋肉がこりすぎて神経が圧迫されると、神経絞扼障害といわれる症状が生じ頭蓋骨の外側を走る後頭神経などを締め付け、筋緊張型の頭痛(後頭神経痛様の症状)が起こります。

この時に神経の反射により嘔吐する場合もありますが、今回の例ではここでの嘔吐はしていません。

次に、

脳が活動するためには、大量の酸素と栄養を必要とします。もし脳に行く血管の血行が悪くなると、脳への酸素や栄養の量が減り非常に困った状況に陥ります。

そこで、それを解消させようと、脳内の血管を拡張させ、血液を少しでも長くとどまらせ、できるだけ多くの酸素や栄養を濾し取ろうとするのです。この時に血管を拡張させる物質(CGRP等)や、血管壁を開けさせる物質(サブスタンスP等)が放出され「片頭痛」が起こるというような片頭痛の医学的発生機序なのですが、現在のところ「仮説」の段階にとどまっています。

また原因も「不明刺激」により起こるといわれています。

今記事においては、私的な仮説として「不明刺激=異常な持続的筋収縮」として論理を展開させていただきました。

片頭痛の発生仮説は、

  • 血管説(セロトニン関与説)
  • 三叉神経説(CGRP関与説)
  • 神経説(サブスタンスP関与説)
  • 統合説(神経血管全部説)

と様々あります。

文献により説が微妙に違ったりしますが、結局、原因不明(ここでは慢性的なひどい肩こり的)な刺激による血管拡張型拍動性頭痛と、炎症発痛物質(ブラジキニン・プロスタグランジン等)や血管拡張等物質の(CGRP・サブスタンスP等)による神経ペプチド作用性頭痛が合体したような頭痛という理解でよろしいのではないかと思います。

慢性で持続的な肩こりが、筋や血管を収縮させるわけですが、その反動で血管を拡張させ炎症まで起こさせているかもしれないというかなり複雑な頭痛(すなわち片頭痛に発展してしまった)なのです。

血管が拡張するという事は、副交感神経も優位になっていると考えられます。つまり内臓を支配する副交感神経である迷走神経が胃を活発にしますがこれが大問題なのです。

つまり、何も食べていないのに胃酸の量を増やしてしまいます。

もし、胃酸の量が多すぎて胃壁を損傷するようなリスクが生じた場合は、自分自身の胃を守りために、体外への早急な排出が必要になります。

そうして嘔吐します。

このように肩こりによる、頭痛と嘔吐は密接な関係があります。

ただ、肩こりから、必ず頭痛が起こるわけではありません。また、嘔吐も必ず起こるわけでもありません。全部起こる人もいれば、肩こりだけの人もいるように、個人差がとても大きいのですが、ここでは、全部起きる人を例にとり順番に話をしました。なお、嘔吐については、次項目でもまた詳しく説明しますが、肩こりはここまで影響を与えてしまうこともあるのです。

よって、頭痛の前段階である肩こりを改善させることは、非常に大事なことなのです。

4.なぜ頑固な肩こりで食欲が低下したり、吐き気が起こるのか?

それは、肩こりを起こす固くなった筋肉が頸動脈の奥にある迷走神経(副交感神経)にまで悪影響を及ぼすからです。

例えば、肩がこりすぎて、血管の縮み過ぎ すなわち交感神経過緊張状態が迷走神経の機能を低下させ胃腸の動きを悪くさせるので食欲が落ちる事態に至らせます。そしてその反動により副交感神経の過緊張状態に至ると胃酸が出すぎて吐き気がしたり、胸やけが起きたりします。実際に嘔吐することもあります。この時には、上述した片頭痛も同時に起きていることも稀ではありません。また、胃酸が食道に逆流する症状として逆流性食道炎があげられますが、この胃酸が上がりすぎてしばしば気管に接触することさえあります。すると気管に炎症が起きると同時にそれを排出しようと痰が多く絡み、咳をしてもなかなか切れなくて困り果てる方も結構おられます。そして、鎮咳去痰薬という痰や咳を抑える薬を飲むという行動に走り一時的に良くなったような気になりますが一向に改善しない例も多いのです。この鎮咳去痰薬は基本的にアドレナリン作動性薬なので交感神経を優位にさせてしまいます。つまりここでもまた自律神経の不安定化を招くことになるのかもしれません。

肺も気管もどこも悪くないのに、なぜか痰や咳がいっぱい出るという方の中には、実は肩こりが回り回って痰の量を増やしているという事もあるのです。

このように、肩こりは迷走神経を通して胃腸、さらには気管にまでも影響が及ぼすことがあるので、根元である肩こりを解消させることは非常に重要なのです。

5.なぜ頑固な肩こりで息苦しくなるのか?

肩こりという症状は、そもそも「交感神経の優位な状態が続く悪夢と言い換えることができる」という事を理解しなければなりません。

つまり交感神経が優位になり、肩こりを起こす筋肉やそれを覆う筋膜に異常が生じ「ファシアの重積」ができると筋肉の動きが悪くなり固くなり周囲の組織を圧迫し始めます。肩甲舌骨筋や胸骨舌骨筋などの気管周囲の首の筋肉が固くなったり、胸を拡げさせる筋肉が固くなったりすると、息苦しさを感じるようになるのではないかと推測できます。

また、交感神経の優位な状態が続くこと(ストレスが続くこと)は、体にとり有害であるため、今度は反射的に副交感神経を優位にしなければならないという作用が出てくることもあります。

この時には、首の筋肉と頸動脈の奥にある「内臓を支配する迷走神経(副交感神経)」を特に活発化させ、迷走神経反射というものを起こさせます。

迷走神経反射が起きると、気管が収縮してしまいますので、ここでも再度の息苦しさを感じることになってしまします。

交感神経には本来、気管を拡張させ体内の酸素量を増やさせる機能を有しています。逆に筋肉に対しては突発的な事象に即座に反応させるよう緊張させておきます。そして血管には、基本的に収縮をさせますが、本当にいざ戦わなければならない現場の筋肉の血管は弛緩させ、体液やガスの交換を急がせます。これは交感神経のα受容体とβ受容体の話になるのですが、専門的過ぎるので割愛します。

わかりやすく話せば、

肩がこりすぎて血管が収縮している時は、気管が広がろうとするのに周囲からの押し付けにより阻止されるし、肩こりからの自己回復機能により反射的に血管を拡張させ筋肉の緊張を取ろうとすれば、今度は気管が収縮して息苦しくなる。という2重苦を味わうことになるのです。そして、上述した、筋緊張型頭痛、片頭痛、嘔吐なども同時併発した場合の苦しみは、想像を絶するわけです。

従いまして、肩こりを起こす筋肉をニュートラルに導くことは、とてもとても大切なことなのです。

6.なぜ頑固な肩こりで動悸のようなことが起こるのか?

交感神経と副交感神経のシーソー現象が大きく(シーソーの振れ幅が大きく)なり、特に交感神経の急な反応が起きた時に動悸のようものが発生するようです。

副交感神経が非常に優位な時に、少しだけ交感神経にスイッチが入ると急速に緊張が高まり、じっとしているのに心臓が早く動いてしまうからというような理由です。

例えば、テレビを見ているときに、少し横を向いただけで急にドキドキするなどがあげられます。

強くて逃げられないストレスが長期間続くと、体は常に緊張を強いられます。

自律神経的には交感神経の機能が最大限に発揮されている状態といえるのですが、これは体に大変悪いので、急速に副交感神経の機能を最大化しようとします。

その後、ストレスのない生活に入ることができれば、自律神経の機能も安定するのですが、たいていの場合、またすぐにストレスにさらされてしまい、深い安らぎの副交感神経優位状態から、強いストレスによる交感神経優位状態に一瞬で変わります。そしてまた・・・。

とシーソーの振れ幅が大きい状態が続きます。

自律神経を安定させ、動悸のような症状をなくすためにも肩こりの解消は非常に大事なのです。

7.なぜ頑固な肩こりで胸の方まで変な違和感が生じるのか?

それは迷走神経への悪影響に加えて、背部の筋の過緊張による肋間神経への悪影響が生じるからです。

具体的には迷走神経が支配する臓器の機能が低下したり、逆に副交感神経が優位になりすぎて胃酸が出すぎるために食道に悪影響がおよび胸やけのような変な違和感が生じたり、

首肩背中を結ぶ筋肉により肋間神経が締め付けられてその神経の支配領域の筋肉に悪影響がおよんだりするからです。

例えば、急に胸周囲に変な違和感を生じ、心臓が悪いのではないかと医師に診てもらっても、どこにも異常がないと言われたときなどが、この項のような症状に該当することがあります。

胸のへんな違和感を消失させるためには、首・肩・背中の筋肉の健康を取り戻すことで、交感神経、副交感神経(迷走神経)、肋間神経を安定させることがとても大切なのです。

8.なぜ頑固な肩こりで上半身「特に首から上は熱くなり」、「足は冷える」のか? いわゆる「冷えのぼせについて」

固くなった首肩の筋肉のせいで脳と接続する動脈や静脈が圧迫されると、脳内の血流量も減少するので、それ回復させようとした反応の結果として、顔や頭が火照るのになぜか足は冷えるという状態が出現するのではないかと推測されます。このような時に人によっては、生あくびが出だす場合もあります。

なぜなら、脳は酸素と栄養を大量に必要とするため、血管を拡張させて脳内の血液を長めにとどまらせ、すべて濾し取ろうとするからです。そのために血管拡張物質のCGRPや、血液成分などが血管の壁を通りやすく(血管透過性亢進)させるために必要なサブスタンスPなどの物質も多く分泌されます。

さらに脳や顔面頭部には副交感神経性血管拡張神経が含まれますので、血管拡張と同時に熱い血液が顔面頭部にも流入して皮下温度が上昇します。

脳は血液を必要とするので、血液を集めれば必然的に脳内の温度も上昇します。
しかしながら脳は温度の上昇を嫌いますので、温度を下げる必要が出てきます。

そこで、手っ取り早く放熱させるために、顔面頭皮の血管を拡張させ、外気と熱交換(空冷)させて冷やします。さらに熱さましを加速させるために汗もかかせて冷します(水冷)。

実際にかなり辛い症状ですが、これは脳を守るために必要なことなのかもしれません。これを東洋医学的には「上実下虚」と表現します。また一般的には「のぼせ」という表現がこれに該当します。現代医学的には「自律神経失調症の一部」となるのかもしれませんが、実際には、生命維持のために自律神経が調整を盛んに行い、なんとか、やりくりできるようになってはいますが、このやりくり自体にそもそもかなり無理があるので、生活する上で非常に心地が悪すぎて逆に無茶苦茶な精神的ストレスがかかり、ますます悪化するという悪循環を生じることになるのかもしれません。

片頭痛に関しては上述の別項の通りですが、問題は、なぜ、足が冷えるのかという事と、口内炎ができるのかという事です。自律神経の失調と口内炎に関する論文もあまりなくよくわかっていませんが、これらを示唆する論文を見つけましたので、引用して、考察してます。

「足の冷え」と「頭部の熱」について

まずは引用から・・・。

婦人のいわゆる”冷え性”についての温度生理学的検討についてより

これらの結果から判断すると,“ 冷え性” あるいは“ 冷えのぼせ性” のものは,身体下部を冷した場合にかえつて頭部の温度の上昇するという体温反射の度が強いことが実験的に証明され,明かに“ 冷えのぼせ” の自覚症状が,この体温反射の結果として現れていることを知る。

著者
松窪 正男 東京慈恵会医科大学公衆衛生学教室
岩崎 次夫 東京慈恵会医科大学公衆衛生学教室
吉岡 敏子 東京慈恵会医科大学公衆衛生学教室
河田 富政 東京慈恵会医科大学公衆衛生学教室

体力科学 / 8 巻 (1958-1959) 6 号
J-STAGE
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm1949/8/6/8_6_257/_article/-char/ja

という論文で、足が冷えると反射的に、頭に熱が発生するという「体温反射」を実験的に証明した「東京慈恵会医科大学公衆衛生学教室の昭和34年」の古い論文からの引用でした。

ただし、この体温反射が実験的に証明されたといっても、なぜそうなるのかの論理的展開はありませんでした。

そこで、少し仮説を立ててみたいと思います。

足が冷えるという事は、寒い所にいると体は感知するはずです。

寒い所にいるという事は、体は血液を冷やさないようにして、絶対に冷やしてはいけない部分の体温を一定に保たなければならなくなります。

手足に温かい血液を流して暖かくすると、熱交換により逆に血液が冷えてしまいます。そしてこの冷えた血液が心臓に戻るのですが、ここで、問題が生じてしまいます。冷えた血液が絶対に冷やしてはいけない臓器を冷やしてしまうので、特に低体温症の起こるような場所にいるようなときは生命の危機に直結してしまいます。

そこで手足に温かい血液を流すのをやめ、体の中心部や脳内に温かい血液をより多く流通させなければならなくなるのです。体の中心部や脳内の血管など比較的深部の血管を拡張させ暖かい血液を滞留させようとします。

これが冬山で遭難など過酷な状態で起きれば、命を守るためのありがたい反応といえますが、ちょっと冷えるぐらいでこの反応が起きれば「冷えのぼせ」になってしまいます。

例えば、強いストレスがかかり、血管が収縮し四肢末端の血流量が減少したとします。つまり手足が冷えます。冷えるという事は、体は、別に寒い所にいるわけでもないのに、寒い所にいると判断をします。そうすると、四肢末端への血液供給を最低必要量にまで低下させ、体の中心部や脳内に滞留させようとします。しかし、実際にはたいして寒い所にいるわけでもないのに手足はさらに冷え、上半身特に頭は熱すぎる状態になります。熱がこもるのも体には悪いので、熱い血液を顔や頭部の皮下に送り込み、外気温で冷やし、さらに汗をかかせて冷やすという流れになります。

この一連の流れの中で、自律神経や神経ペプチドなどが総動員され有難迷惑的生命維持活動すなわち「冷えのぼせ」が起こるのではないかと仮説をたててみました。

解決策は、以下の口内炎の後に書きます。

口内炎について

まずは引用から・・・。

再発性アフタの研究 (そのIII) 自律神経機能との関係についてより

1)再発性アフタ患者24名に,自律神経機能検査(薬物的検査および自律神経緊張徴候群の有無)を行なつたところ,すべての例において,機能の異常を認めた。なかんずく,副交感神経不安定状態と,密接な関係にあることを見出した。
2)若年者から更年期までの女性に,多く出現する本疾患では,この成績から,女性ホルモンの変調が,重要な因子となることが推測される。

著者
松田登  群馬大学医学部口腔外科
加藤譲治 群馬大学医学部口腔外科

日本口腔科学会雑誌 / 10 巻 (1961) 4 号
J-STAGE https://www.jstage.jst.go.jp/article/stomatology1952/10/4/10_4_323/_article/-char/ja/

という論文で、女性ホルモンの変調が自律神経に影響を与え、特に「副交感神経が不安定な状態」になると口内炎が繰り返されると結論付けられていました。

なお、この論文の検査対象者は、女性20名、男性4名なので、男性にも冷えのぼせが多く存在していることが推察されます。事実、当院の男性患者様にも「冷えのぼせ&片頭痛」の方が多くいます。結論に「女性ホルモン」と入っていますので、女性だけの症状に思われますが、実際には男性の体内でも女性ホルモンは作られているのでこのような結果になったのではないでしょうか。

ここでも問題となるのは、副交感神経の過緊張状態がなぜ、口内炎を発症させるのかという事なのですがその論理的展開がありません。医学系博士の論文を多く検索してみましたが、なかなか探し出せませんでした。

ここで、口内炎ができるまでの仮説を立ててみたいと思います。

上記の「足の冷え」と「頭部の熱」について述べました通り、頭にこもった熱は冷やさなければなりません。顔や頭の皮膚のすぐ下にある血管を拡張させ、そこに熱い血液を送り込み、空気(空冷)と汗(水冷)で冷却させるという理屈でしたが、

そこで、私は考えてみました。

熱を冷ますのに、口の中ほど冷却率が良い場所はないのではないかと!?
付け加えれば、本来であれば鼻こそが最高に冷却効率が良いのですが・・・問題があるのです。鼻は脳の直接冷却に関係していますが、全体の冷却のために副交感神経が優位になるというところで、これが鼻による冷却に強くマイナス面を出させてしまっているかもしれません。理由は、副交感神経が優位になると鼻粘膜の血管も拡張し、そのせいで鼻粘膜がむくみ鼻詰まりが起こり、空気の通りが悪くなるので脳の冷却効果を打ち消してしまう可能性が高いからです。

となれば、呼吸は口メインになりそうです。口から空気が出入りすることになります。

という事は、口の中には空気の流れが発生しますので、冷却効率が高いという事になります。

更に、唾液も分泌していますので、もしかしたら、その唾液を利用して水冷している可能性すらあります。

それはもう、熱い血液を口に送らない理由などあろうはずもないという状況に至ります。

熱の放出に関しては、このような仮説によりどんどん排出されるのでベターです(ベストではないです)が、

口の粘膜としては、たまったものじゃありません。

粘膜の最表面は空冷水冷されるのでまだましですが、少し内部となるとかなり熱い可能性があります。

また、頭・顔などの汗により、体の水分量が減少し、汗の流出が減ると熱せられた血液が口に増々集まるかもしれません、しかし、このような時は唾液の分泌量も低下すると考えられますので、内部の温度はさらに上昇しているかもしれません。このような時は、冷たい水を口に含みしばらく口腔内にとどまらせて冷却し、熱交換により温かくなった水を飲みこむということを水分補給がきちんとできるほどに繰り返すといいかもしれません。利点は、「口腔内の温度低下」、「程よく温まった水を飲みこむので胃腸を冷やさないで済む」、「水分をきちんと補給できる」、「鼻呼吸が促進される」という4つがあげられます。ちなみに、口内炎で辛い方が口に冷たい水をとどまらせると「気持ち良い」と一様に言われます。

ちょっと話がそれましたが、口腔粘膜は常時高温にさらされ損傷し、粘膜が炎症し、ひどい場合は潰瘍を作るのではないかと思われます。口内炎自体も自己修復のための反応なので熱を持ちます。口内炎は「太陽の中に太陽ができるようなもの」で口の中が熱いし痛いし、顔も頭も熱いし、手足は冷たいしなどで、ものすごい苦痛(ストレス:交感神経系)となり悪循環に至ります。そして、悪質な頭熱足寒が続く傾向になり、口内炎も何度も何度も再発します。

これが口内炎発症までの機序であると仮説しました。

自分でできる口内炎予防の解決策としては、意識的に鼻で呼吸し繰り返し癖付け、鼻から入ってくる空気で脳自体を直接冷却するのが良いと思われます。

また、同時に、冷却シートなどを「おでこ」や「首」などに貼り、そこに熱い血液を誘導させ、口腔に熱い血液が行き過ぎるのを阻止することも大事かと思われます。

口内炎ができてしまったなら、前述の通り、冷水で口を冷やしついでに水分補給もするという対処をしましょう。

鼻がつまっていて息が吸えないという方も多くいると思いますが、最近は、鼻呼吸を促進させるグッズなども売っているようなので活用すると良いと思います。

鼻がつまって、口も閉じてしまったら、息ができないと考えるかもしれませんが、口からも鼻からも呼吸ができないとなると生命の危機に直結するのでそれを回避するために、交感神経が一時的に優位になり、鼻の血管を収縮させ鼻粘膜のむくみを急速解消させ気道が広がるので問題ないと考えられます。さらに交感神経が優位になると気管も拡張しますので、空気の流量も一時的にでも増えます。よって、鼻から入った空気により脳の前下部を直接冷やす効果が促進され、時間はかかるかのしれませんが、鼻呼吸を繰り返すことでのぼせの症状を長期に改善させることもできるかもしれません。

日常生活における対処はそれでいいのですが、根本的な問題である、頸部の筋緊張による血管圧迫による脳への血流量低下を何とかしなければ、これらの諸問題の解決は難しいのではないかと考えられます。

肩こりに対するファシアリリース鍼灸は、冷えのぼせ対策の一方法であるという事を提案します。

9.なぜ頑固な肩こりにエコーガイド下筋筋膜等リリース(ファシアリリース)鍼をするのか?

マッサージでは届かない深部の肩こり筋や筋膜などのファシアの重積を直接リリースする方法として鍼はダイレクトにアプローチできるからです。

なぜなら、筋筋膜の癒着を解放(リリース)させるには、ある程度の長さのある鍼をもって、エコーガイド下に確実に当てるという施術が可能だからです。

例えば、肩の深部にある前鋸筋上部線維への施術で呼吸を楽にさせることが可能なのですが、その奥には肺もあり、エコーを使わずにブラインドで行えば、必要な場所からずれる可能性が高まり、肺に当たり「気胸」を起こすリスクも大きいので、エコーガイド下に行う必要があります。

エコーガイド下鍼筋筋膜リリースは、安全かつ確実に施術をでき、早期の肩こりの解放を期待できます。

鍼施術の方法(エコーガイド下)

10.普通の肩こり筋:僧帽筋

僧帽筋は肩こりを起こす筋肉では最も有名な筋肉です。肩こりの中の肩こりと言えます。僧帽筋のこりはあまりにも普通のこりですが、しかし、僧帽筋以外の筋肉で発生する肩こりをより頑固にさせるという普通なのに全体を悪化せせるというけっこうキーパーソンになる筋肉なのです。

なぜかというと、首と胴体の移行部分は首肩から腰までつながる筋肉や首から腕に伸びる筋肉血管神経などが入り組みあたかも高速道道路のジャンクション(主に立体的交差点)のようになっているのですが、この僧帽筋はジャンクションの最上層にあるため、これが凝り固まり硬くなると下層にあるジャンクション全体を圧迫し悪影響を及ぼしてしまうからなのです。

例えば、僧帽筋上部線維の首の付け根部分下層(深部)には、脊柱起立筋、肩甲挙筋などが通過しており、僧帽筋が硬くなると、当然のごとく、その下層の筋溝の滑走性が悪くなり凝りを悪化させ、これまでの慢性肩こりにさらなるコリの上書き保存をさせるため悪循環に陥らせてしまいます。

従いまして、僧帽筋上部線維頸肩移行部をジャンクション・リリースし、滑走性を回復させスムーズなトラフィックに導く必要があるのです。

※僧帽筋の位置やエコーガイド下リリースの動画を挿入

※ ジャンクション・リリース:2018年5月21日に高野義道により名づけられた名称。

11.頑固な肩こり筋1:前鋸筋

前鋸筋の動きが悪くなると呼吸が苦しくなります。

なぜなら、前鋸筋は、肋骨を引きあげ、胸を広げ、肺への空気の流入量を増やす役目の一翼を担っているからです。

例えば、前鋸筋がこり、胸の広がりが悪くなれば、空気の流入量が減ることは想像に難しくありません。
エコーで、前鋸筋の一番上の部分を観察すると、息を吸った時に本来であれば一番上(第1・2肋骨等)の肋骨を引っ張り上げ、胸腔(肺の収まる空洞)を広げるお手伝いをしなければならないのに、コリがひどいと、逆に肋骨を押し下げ息苦しさを助長させてしまうというとんでもなく悪い状態に至らせてしまったりします。

解決策として、前鋸筋をリリースし、肋骨の動きをよくすると同時に、次項で述べる、前鋸筋の上層にある肩甲舌骨筋との滑走性をも改善させ、胸の拡張をスムーズにさせ、頑固な肩こりに伴う息苦しさを改善に導くための「前鋸筋リリース」が必要になるのです。

とりあえず、前鋸筋の説明をご覧ください。

12.頑固な肩こり筋2:肩甲舌骨筋

首肩がこりると、のどや、首の前面に妙な違和感を生じさせることがあります。

また発声能力低下や「かすれ声」を発生させる可能性もああります。

この時に問題となる筋肉が肩甲舌骨筋です。

肩甲舌骨筋は、肩甲骨から、のど前側面を通り、首の上の方にある舌骨までをつなぐ細い筋肉です。

筋肉、神経、血管、気管などとジャンクションを形成しているので、様々な悪影響を及ぼしやすいと考えられます。

また、のど仏を奥に押し込み声帯に悪影響を与え声を出しにくくするという悪影響も生じさせます。

例えば、気管に影響を与え、息苦しくなり、のど自体にも変な違和感を生じさせたりします。そして同時に声がかすれるなどのような症状が出現します。

そこで、肩甲舌骨筋を肩部で鍼でジャンクション・リリースし、僧帽筋、前鋸筋との接点の滑走性を改善させ、症状解消に導くことが必要なのです。

以下、執筆は続きます。

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高野鍼灸リラクセーションは、
鍼灸専門院です。

平成10年に「宮崎」にて開業。一貫して「鍼灸」での施術にこだわってきました。

鍼を打ち続け、灸もすえ続け、 21年目に入りました。

鍼灸専門として、難治性の疾患にも挑み続け現在の技術水準を獲得。

これからも、たゆまぬ努力を続け、さらなる技術の向上に努めることこそが、難治性の症状に苦しむ方々への責務だと考えています。